——竹藪を後にして建てた、藁葺きの
あばら家だから、中は鼻がつかえるほど狭い。
そのうちだんだん夜が更けるに従って、たださえ
あばら家のことですから、外の冷たい風が遠慮なく方々から入り込んで、しんしんと夜寒が身にしみます。
明いてゐるいい部屋は幾つ
あつても、それらは女連れなどで来て遊んで帰る者たちのためにだけ取つて
ある。
僕の心臓は瑣細な事に
あつても氷のさはつたやうにひやひやとしてゐる。
「しり
あ」の国の山奥に、「れぷろぼす」と申す山男がおぢやつた。
猫は目に見えて痩せて行きながら、掃き溜めの魚の骨などを
あさつてゐた。
いづれも破れ障子の
あばら屋にて、權三の家の臺所は奧に
あり。
私の家はひどい
あばらやですが、御願です、一緒に来て下さい。
一個の佛像、さびしげに壇上に殘れるのみにて、堂の
あばらなるが、柱と柱との間に繩を引きて、烟草の葉をほせるなど、佛縁つきて既に久しきを知るべし。