いこじな、片意地な、意地の悪い感情で、そこへ羨む心持がはいる。
君をみて
いくとせかへしかくてまた桐の花さく日とはなりける
亭主はこのことにかけてだけ
いこじでむら気なのを知っているので決してねだらない。
今度の役にしても、肝煎りの吉良に例の付届をせずばなるまいが、これも年々額が殖えて
いくらしい」
ところが、停車場から市中へ足を踏み入れると、華やかな初夏の情景を備えた街々が、一歩一歩眼前に展開されて
いくのであった。
そのうちに弱って意識を失って死んで
いくが、もし、この時救助者が縄でも投げ込むと、たいていはそれを掴む。
自信があったというよりも、自分の真実の天分なり境遇なりを、自分でごまかして
いくことができたのだ。
固い音が時どきするのは突き当って
いく黄金虫の音でもあるらしかった。
松葉つなぎの松葉は、一つなぎずつに大きなものになって
いく。
生活や思想にはある程度まで近づくことができるとしても、その感情にまで自分をし向けて
いくことは不可能といって差し支えない。