雪を払ひてにじり入り、まづ慇懃に前足をつかへ、「昨日よりの大雪に、外面に出る事もならず、洞にのみ籠り給ひて、さぞかし徒然に
おはしつらん」トいへば。
今度M撮影所へ
おはいりになったそうで、まずまずおめでとう。
まだ、電話も電信も、なんにもない、五六千年も、まへの
おはなしです。
呼びかける老婦人こそ、詩人ウオーキン・ミラーの未亡人で、夫の名を呼ぶつもりで『
おはいりなさい(Walk in)』といっているのである。
山續きに石段高く、木下闇苔蒸したる岡の上に御堂あり、觀世音
おはします、寺の名を觀藏院といふ。
はぐくみ參らす三度のものも、殿の御扶持を賜はりて、鶴が虚空を運びしかば、今は憂慮ふ事なし? とて、年月を經る夜毎々々、殿は美しき夢見て
おはしぬ。