無論道化にも
くだらない道化もあるけれども、それは丁度、
くだらない悲劇喜劇の多いことと同じ程度の責任を持つに止まる。
かういふことを言つても人々は信用しない形跡があるが、僕は
くだらないことに嘘を書くまいとして、実はあべこべに愚劣な苦労をすることが多いのだ。
すすんで書く気持が起らないと、毎日ボンヤリと、ただむなしく〆切に追われ、責任感に苦しむだけで、実に
くだらないこと、おびただしい。
何もいふことがない、それは
くだらないことしかいへないよりも更にもどかしい。
(留雄の顔を見て、これも何か思ひ出したやうに、吹き出さうとして)およしよ、
くだらない。
そういう意味からも、本当に作家となる人は、
くだらない短篇なんか書かずに、専ら生活に没頭して、将来、作家として立つための材料を、蒐集すべきである。
くだらないことを言って、せっかくいい心持ちに寝ているところを起こしてしまった。
森閑とした浴室、長方形の浴槽、透明つて玉のやうな温泉、これを午後二時頃獨占して居ると、
くだらない實感からも、夢のやうな妄想からも脱却して了ふ。
くだらないことだから気にしずにいようと思うのですけれど、あの人のやり方はどこか不自然な処があっていやですもの。
「
くだらない出来がこれほどなら、会心の作というのはたいしたものでしょうね」とかなんとか。