西洋では男女の交際にかなりの公式があり階梯があり必然性もあるやうですが、日本ときては殆んど大部が偶然に
たよるほかに仕方がないやうです。
父に捨てられ、母をうしなった六三郎は、親方のほかには大坂じゅうに
たよる人もなかった。
人間が石に
たよるやうになつて、もうよほど久しいことであるのに、まだ根気よくそれをやつてゐる。
一体女と云うものは一生
たよるべき男は一人ほかないはずだのに其の自分の身持がわるいので出されて又、後夫を求める様になっては女も終である。
——王さまは、ここにはじめて、自らの力を
たよることのいちばん安心なのを悟られ、あくる年から、赤い船を出すことを見合わせられたのであります。
単に余儀なくされたばかりでなく、それに
たよることを最上無二の方法であるとさえ信じていた。
実際ふところ子の姫君にはたつた一人の乳母の外に、
たよるものは何もないのだつた。