はて珍らしいというのでそれを捕ろうとすると、鴨めは人を焦らすように
ついと逃げる。
女中が
ついと立って何か話していたが、二人でトントン二階へあがっていった。
膚の細い、黄い石や、黒い石の上を辷ると、思いなしか、沈んだ、冴えた声をして、
ついと通る。
毛鈎を流れに沈めて二、三尺下流へ斜めに流し、僅かに
ついと竿先をあげて鈎合わせをくれると、三、四寸の若鮎が一荷ずつ掛かってきた。
小鳥は、娘の手とかごの入り口のところにすきまのあるのを発見しましたので、すばやく身をすぼめて、
ついとそこから、外に逃げ出してしまいました。
拙が、と拔衣紋に成つて、オホン、と膝を
ついと撫でて、反る。