しかし誰かゞ偶然私の作品集を見
つけ出して、その中の短い一篇を、或は其一篇の中の何行かを読むと云ふ事がないであらうか。
そんな調子の生活の中から私は遂に一つのトピックスをみ
つけ出したものです。
例へば新しい流行の洋服を着る婦人が自分の体格、姿態、動作にまで気を
つけ出したのは極く最近のことであるのを見てもわかります。
そうしたら中の口の格子戸に黒いものが挟まっているのを見
つけ出しました。
たとえ死んでも、適当な時間に見
つけ出されて、葬をしてもらいたい心がある。
それはあくる朝のことで、いつも早起きの無総寺の寺男が見
つけ出したのであるが、溝にはまり込んで死んでいたのは、人間ではなかった。
なまじいに人の物に眼をかけないだけに、その手がかりを見
つけ出すのが困難で、所詮はその場で召捕るよりほかには、下手人を見いだす方法がなかった。
彼方此方と搜す中、漸とのことで大きな無花果の樹蔭に臥こんで居るのを見
つけ出し、親父は恭々しく近寄つて丁寧にお辭儀をして言ふのには
警察官が彼の家を捜索して鼻を見
つけ出す、そして自分が告発されるのだと思うと、まるで生きた心地もなかった。