私たちも枇杷の木の下の小卓で、
つつましい祝杯を挙げた。
その面には玉虫のやうな光や
つつましい杏仁水のやうな匂乃至一絃琴や古い日本の笛のやうな素朴な Lied のリズムが動いてゐる。
(家内はもともと消極的な女で実に
つつましい片隅の家庭生活の幸福だけを私に望んでいたので、所謂私の世間的な出世や華々しい成功などは寧ろ嫌っているのでありました。
恐らく、これらの現象が特殊な専門雑誌、乃至は研究劇団の
つつましい仕事を通してのみ看取し得るといふ事情に原因してゐることと思ふ。
姫君も父母の教へ通り、
つつましい朝夕を送つてゐた。