そのころ私達は酒など飲むことがなかつたのに、銀座裏のバーへはいり(一番静かさうだから這入つたのである)一番高い洋酒を
でたらめに註文して、黙つて睨合つてゐた。
ではここで、この謎の地域がけっして私のような、伝奇作者の
でたらめでないという証拠に、英航空専門誌“Flight”に載った講演記事を抜粋してみよう。
「あたしゃ、
でたらめに塩をつけたらと云ったのに、あんたはほんとうに塩をつけて喰べたのね。
私は、戯曲に於ても、構成は甚だ
でたらめで、行きあたりばつたりを得意としてゐるから、筋といふものがまるで立たない。
まあそれほど、大学当局では、老博士が言いふらしている「火星兵団」が、ありもしない
でたらめであるとして、眉をひそめていたのである。
彼は自分で詩を作る場合にも、決して好い加減の
でたらめを書いては居ないのである。
(あるいは僕のほうに、変わりがないせいだろうか)僕は、時々君の方を見ながら、ジョオンズと
でたらめな会話をやっていた。
若い官吏どもは、その属僚的な駄洒落の限りを尽して彼をからかったり冷かしたり、彼のいる前で彼についてのいろんな
でたらめな作り話をしたものである。