聴く所によると、彼は
シナリオ料や脚本料など相当な高額を要求し、払いがおくれると矢のような催促をするそうである。
活動から歸つて來ると、「義侠のらつふるず」といふ風にノートへ役割から
シナリオから何から何まで書き入れる、——そんな熱心さだつた。
合作に適する文学作品は、推理小説と、映画の
シナリオ。
ある映画の
シナリオを見せて、ダイアローグの部分に手を入れて、もつと面白いものにしてくれと言はれても、私なら、それはできないと断る。
改造社の求めで、発表を躊躇してゐた
シナリオ風のものを活字にする決心をしたのも最近のことだが、これは、どうも失敗らしい。
単に物語の筋だけを——仮にコンポジシヨンを含めたとしても——提供する
シナリオといふものなら、決して独立した文学的価値などは求められないと思ふ。
この許可されない
シナリオの中に、どうやら私の書いたものもまじつているらしいので、これは何とも申しわけない話だと思つている。