チロルを通る時に私のことを想ひ出して、娘たちへの土産に可愛らしいリボンを買つて来てくれるといふ人である。
「旅愁」のなかの
チロルの描写のくだりは、とくに精彩に富んだもののやうに思はれる。
そこは、ヴエルサイユ条約の結果、新らしく敵国墺太利から奪ひ取ることになつた、
チロルといふ山国です。
エリザは、今の松井潤子さん、可憐な
チロルの少女になつてゐました。
一々数へ上るわけにもゆかぬが、デンマークの陶器皿と並んでスペイン風のたてがかけてあり、支那の仏像の下に
チロルのパイプがぶら下つてゐるといふ工合である。
帰りには、大事に、その人形を抱えて、「
チロルの秋」初演の当夜を思ひ浮べてゐた。
処 墺伊の国境に近き
チロル・アルプスの小邑コルチナ。