ともかくタワケモノの少年と老いたる美濃のマ
ムシとの交渉からポツポツ物語をはじめることに致します。
サヨは
ムシロじきの板の間のほぼ中央に、全裸の姿で、腹を鋭利な刃物で突きさかれて死んでいた。
そのころゼイ
ムショからハガキをもらって精神分裂症にかゝっていたから、私は朝の散歩をヒルにのばして、集団見合見学にでかけた。
両手に二ツも荷はもてない、とセ
ムシの姪にクルリと背を向けて無言で立ち去った女主人公の姿だ。
私の案内者は山登りの愛好者だが、彼らも息を切らしていたほどだから、私は
ムシブロの中にいるように流汗リンリ、フラフラである。
神農民は、あらゆる草木を舐めて後、何故鮎を
ムシヤとやらなかつたか。
原田喜三郎と山田源之助は、二人共K造船所直属のカンカン
ムシで、入渠船の修繕や、船底のカキオコシ、塗り換えなどをして食って行く労働者である。
八百屋の店頭に、水色のキャベツが積まれ、赤いトマトオが並べられ、雪のように白い夏大根が飾られる頃になると、私のホー
ムシックは尚一入烈しくなるばかりであった。