斯様にしてから、湖底に積まれた石は、「まんのんが」(万能鍬?)と称する柄の長い四つ歯の鍬によつて、
一つづつ氷の上へ掬ひ出されるのである。
はんねらの瓶に鉄瓶の湯をつぎ、その中へ火を
一つづつ入れる。
女給はそのコツプを
一つづつ、僕等の前へ立て並べた。
さてそのやり方であるが、まづ術者は、十枚あるひは十数枚(この数まつたく任意)の、細長く切つた紙片を一枚づゝ観客に渡し、それへ好みの花の名を
一つづゝ書いて貰ふ。
人間は神と悪魔の間にあるもので、時としては神の性質を、時としては悪魔の性質をあらはすと云はれてゐますが、私は、その間、上下もう
一つづゝの段階を設けたいのです。
男の頸にかけた曲玉は、その毎に
一つづゝ減つて行つた。
が、家に持ち伝へた螺鈿の手筥や白がねの香炉は、何時か
一つづつ失はれて行つた。
それから鼠花火といふのは
一つづつ輪になつてゐて箱に詰めてある。
と同時に
一つづしりと搖れて、徐に汽車は動き出した。