僕の前には横須賀軍港がひろがり、唯一面に
三角の波が立つたり倒れたりしてゐるだけだつた。
三角の塔はピラミッドで、川はナイル河という河です」
すみの
三角棚のうえにおいてあるテレ・ラジオがしゃべりだす。
死人の額へ
三角の紙をあてて、それに『シ』の字をかくのは珍らしくないが、額に『犬』という字をかくのは珍らしい。
ことに、越中褌一つで、その前ごをキチンと
三角にして、すっぱだかで菜園の中に立っている姿が、今も私の目の前に浮ぶ。
いま黄色い声で江戸錦に声援した腰元は、目が
三角につり上がっていますぜ。
ドアを押すと、
三角なヴァイオリンに似た楽器を弾いて踊っていた女達が、俺の闖入に驚いて踊をやめた。
殊に
三角の波の上に帆前船を浮べた商標は額縁へ入れても好い位である。
薄暗い隅の方で、袢天を着、股引をはいた、風呂敷を
三角にかぶった女出面らしい母親が、林檎の皮をむいて、棚に腹ん這いになっている子供に食わしてやっていた。