「大恩ある旦那さんの手前、良雄さんには不足はいえないのだ、あさ子、何も
不運だと思ってあきらめてくれ」
商売は其の日の運
不運だから、それはまあよいとして、此頃頻りに手詰まって来た金の運転には暗い気持の中に嫌な脅えさえ感じられた。
享保三年の冬は暖かい日が多かったので、
不運な彼も江戸入りまでは都合のいい旅をつづけて来た。
柿丘秋郎が、こんな妖花に係るようになったのは、彼の
不運ともいうべきだろう。
そこで屋内へ避けた六条少尉は、
不運というか細心の注意を缺いていたというか、その下敷となった。
時によると
不運な若者は、焼太刀のように日を照り返した河の中へ転げ落ちて、眩ゆい水煙を揚げる事もあった。
ただ黙ってゆき違うばかりで、
不運の者はその一刹那におそろしい災難に付きまとわれるのであった。
彼は古いユグノー(2)の一家の子孫で、かつては富裕であったが、うちつづく
不運のためすっかり貧窮に陥っていた。