その
中庭を廊下づたひに奥座敷へ通ることになつてゐるのですが、こゝに不思議な話といふのは、その
中庭には大きい池があつて、そこに沢山のすつぽんが放してある。
雨か靄か確にはわかりませんが、
中庭の大きい椿も桜も一面の薄い紗に包まれてゐるやうにも見えました。
さう云ひながらボニ侯爵は軽騎兵の服を型取つた古い部屋着のまま
中庭の雪へ下りて行つた。
外には閑静な
中庭が石燈籠に火を入れて、ひつそりと竹の暗をつくつてゐる。
はじめての運動に、一緒に行った仲間の人々が、
中庭へ引き出された。
老妓はそれまでの指導の礼だといって、出入りの職人を作者の家へ寄越して、
中庭に下町風の小さな池と噴水を作ってくれた。
中庭の青桐の若葉の影が拭きぬいた廊下に映ってぴかぴか光っている。