高柳が曰あつき御思召難有此度ハ勘定局重役も船ニ
乗組在之候得バ、一同申談御返答申上候。
しかも罪ある人ばかりでなく、
乗組の大勢をも併せて海のなかへ投げ落としてしまった。
然レ共此度の上京私一人外当時船の
乗組一人位の事なるべくたれか京ニ御出しなれバ、はなはだつがふ能しかるべし。
若其儀も遅延被成候時ハ、最早
乗組一同貴藩之御手ニ倒レ申より外無之候。
君も知っている通り、千枝子の夫は欧洲戦役中、地中海方面へ派遣された「A——」の
乗組将校だった。
翌年正月十九日の夕、共に咸臨丸に
乗組て浦賀湾を出帆したり。