彼はのちに、おらアあの目が怖かったんだよ、と
乾分に向かって懺悔したそうである。
皮膚には一滴の血の気もなく下瞼がブクリと膨れて垂れ下り、大きな眼は
乾魚のように光を失っていた。
青年は一途に救いを求めるような、混乱した表情を見せなから、
乾からびた言葉をぐっと呑みこんだ。
事務所の角を曲ると、鉄工場の黒い建物を背景にして、二つの大きな、深い、
乾船渠の堀が横たわっている。
北は丸山、大宮辺から南は豊川の流れ近い竹広あたりまで二十余町の間、二重二重に
乾堀を掘り土手を築き、且つ三四十間置きに出口のある木柵を張り廻らしめた。
しくしく下腹の痛む処へ、洪水のあとの
乾旱は真にこたえた。
郊外住宅者は干し物を東南方の側には出して
乾せない日である。
炭取の底には炭の粉の中に、何か木の葉が
乾反つてゐる。
集めてこれを水ぎわを去るほどよき処、
乾ける砂を撰びて積みたり。