こう云う傾向の存する限り、微細な効果の
享楽家には如何なる彼の傑作と雖も、十分の満足を与えないであろう。
いのちを
享楽のしめ木にかけ、いのちを消費の火に燃す支度の金だ。
桃色の
享楽が過ぎて、とうとう思い出の古戦場でやっつけたんだ」
その上、彼はこの頃ようやく自分を見舞いかけている幸運を意識し、
享楽していた。
またそれを嘗めてみるのが私にとってなんともいえない
享楽だったのだ。
或は又「生」の
享楽家たる彼にとつて、そこに象徴された「死」の事実が、この上もなく呪ふ可き自然の威嚇だつたのであらうか。
しかし全体としてその豊満なる美を
享楽せんとするには、一般の場合において、どうしても現代化を必要とする。