「常々小面憎い葉茶屋の
亭主」は「つねずねこずら憎い葉じや屋の
亭主」と書かざるべからず。
あの家の店へ這入ると、帳場のわきに大きなすつぽんが火燵に倚りかゝつてゐたので、これは不思議だと思つてよく見ると、すつぽんでなくて
亭主であつた。
亭主はこのことにかけてだけいこじでむら気なのを知っているので決してねだらない。
わしは
亭主運が悪かったけど子供運はええいうて皆いうてくれる。
半七もすこし風邪をひいたようで、重い顳※をおさえながら長火鉢のまえに欝陶しそうに坐っていると、町内の生薬屋の
亭主の平兵衛がたずねて来た。
狭い店さきへ出て、再び何の用かと訊くと、外では女の細い声で、御
亭主にちょっとお目にかかりたいという。
喜「宜いから黙ってろ、殿様此女の里は白銀町の白旗稲荷の神主の娘ですが、何うしたんだか、
亭主思いで、私が酒を飲んでは世話を焼かせますが、能く面倒を見ます」
」と
亭主は文公がなんとも返事せぬうちに白馬を一本つけた。