三年まえの尾濃震災におびやかされている東京市内の人々は、一時
仰山におどろき騒いだが、一日二日と過ぎるうちにそれもおのずと鎮まった。
然し次の瞬間、尹さんは先の
仰山な用件はけろりと忘れたものか、
震火で灰となった記念物の中に史蹟というのは
仰山だが、焼けてしまって惜まれる小さな遺跡や建物がある。
浅々と青く萌初めた麦畠の側を通りますと、丁度その畠の土と同じ顔色の農夫が鍬を休めて、私共を
仰山らしく眺めるのでした。
臺所から縁側に出て
仰山に覗き込む細君を「これ平民の子はそれだから困る……食べものではないよ。
故に慾心と云ふもの
仰山起り來て、天理と云ふことを覺ることなし。