即ち政府の命ずる所の何に
依るかを明らかにせざるは必しも咎むべからずと雖も、まづその便宜に出づる所以を僕等「大みたから」に信ぜしめざる可らず。
厩舎に
依りて、強がりあり弱気あり、身びいきあり、謙遜あり、取捨選択に、自己の鑑定を働かすに非ざれば、厩舎の情報など聞かざるに如かず。
前にかゝげるは四時の月なれど、時と場所に
依りて景色かはるものなり。
私は自分の土地を解放するに際し自分の土地を所有する事に
依りて受くる精神上の苦痛を去る為めに周囲の事情等は別段大なる考慮を払はないで断行したのである。
其話術に至りては之を演ずる者の伎倆に
依りて異ならざるを得ず。
獨り梅花は舊に
依りて東風に笑ひ、われ亦舊の如く江湖の窮措大なり。
此地、前に義公あり、後に烈公、東湖ありて、大義を明かにしたるも、豪傑の士、黨爭に斃れて、折角の維新前後には、蕭條として人物なく、たゞ風光徒らに舊に
依りて美也。
夫人の好意に
依る、背広と三十円とは、譲吉が今迄感じて居た、不快な圧迫に対する、最上の対症薬であった。