が、それでも熊をも
倒すといわれる精悍さ、獰猛さはうかがわれぬことはなかった。
敵を
倒すことも、自分が斬られることも、念頭にない。
石山本願寺時代、信長の雄略を以てしても本願寺門徒を攻め
倒すことが出来ず、十一箇年の星霜を費して、やっと媾和している。
その男は、後間もなく、木樵りが※の木を伐り
倒すのに手を借して、その木の下に圧されて歿くなりました。
「大切なお品を半金に値切り
倒すといっては、先様の思召しがどうあろうも知れない。
「いま、人間は、ひじょうな勢いで、いたるところで木を伐り
倒している。
努めて優しく訓すように云っても、捕り方の声に驚かされて転
倒している老人の耳へは、それが素直にはいりようがない。
しかし十九世紀の末に生まれたわたしは彼等のもう見るのに飽きた、——寧ろ
倒すことをためらはない十字架に目を注ぎ出したのである。