かういふ変つた病院であるから、そこに
働く人物も自らたゞ者ではないので、昔、杉山英樹と郡山千冬といふ二人の事務員がゐたのである。
彼は、自分の意志で
働くというよりも、女の意志によって
働く傀儡のように立ち上ると、座敷に置いてある桐の茶箪笥に手をかけた。
所が、この逆上では、登城の際、附合の諸大名、座席同列の旗本仲間へ、どんな無礼を
働くか知れたものではない。
それは岡っ引の半七が自分の縄張りの神田以外に踏み出して
働くことである。
また血はそこに
働く人々の白いシャツにも飛沫きかかる……、豚はそこにころりっと倒れて屍となる。
血まみれになって
働く穢さよりも、あの無邪気な生き物を殺すのが厭だった。
それだのに、他所へ行くと、早速、盗みを
働くのだった。
色の淺黒い、輪廓の正しい立派な男、酒を飮めば必ず歌ふ、飮ざるも亦た唄ひながら
働くといふ至極元氣の可い男であつた。
他人の意志の下に
働くということは無論どうあっても出来ない。
色の浅黒い、輪郭の正しい立派な男、酒を飲めば必ず歌う、飲まざるもまた歌いながら
働くという至極元気のよい男であった。