夕さればあたごホテルも灯ともしぬわがかなしみをめ
ざまさむとて
殊に一人の老紳士などは舷梯を下り
ざまにふり返りながら、後にいる苦力を擲ったりしていた。
世間に伝わっているのは、「童かとすれば年老いてその貌にあらず、法師かと思えばまた髪は空
ざまに生い上りて白髪多し。
彼等のある者はこれを見ると、「
ざまを見ろ」と云うように腹を抱えて笑い出した。
心中の相手を捜すんじゃあるめえし、だんなほどの人気男がぼんやり往来ばたへつら突き出して、なんの
ざまです。
「ちくしょうッ、
ざまをみろ、もうのがさねえぞ! 兄貴、兄貴、あかりだよ、あかりだよ!」
隠居じみたそのかっこうは、いったいなんの
ざまですかよ! だから、ついくやしくなって、けさ早くふらふらと江戸見物にいったんですよ」
たとへば本文の書き
ざまにはかう云ふ言葉を洩らしてゐる。
して又この「ろおれんぞ」は、顔かたちが玉のやうに清らかであつたに、声
ざまも女のやうに優しかつたれば、一しほ人々のあはれみを惹いたのでござらう。