挂塔を
免されたのが、去年の霜月であったから、安居はまだ半年に及んだばかりであったけれども、惟念の念頭からは、諸々の妄念が、洗わるるごとくに消えて行った。
ただ、専念に祈祷を唱え、DS の御徳にすがり奉って、万一「いんへるの」の業火に焼かるる事を
免るべし」と。
なんでも幅広な、奥深い帷に囲まれて、平凡な実世界の接触を
免かれて、さういふところでは一種特別な生活が行はれてゐるのではあるまいかと思ふ。
「殺人事件なんぞはもうご
免こうむりたいものですな」
今日に至るまで、これらの幼稚なる偶像破壊者の手を
免がれて、記憶すべき日本の騎士時代を後世に伝えんとする天主閣の数は、わずかに十指を屈するのほかに出ない。