後日
全快した病人が莫大な黄金をたづさへて医師のもとへ謝礼に来たので名前をきくと弾三郎であつた。
幸い一命を取りとめ、手術もせずに
全快したのは一枝や、千代やそれから千代の隣の水原芳枝という駅の改札員をしている娘たちの看病の賜といってはいい過ぎだろうか。
丹「なに碌なものでもございませんが、少しも早く母さまの御病気が御
全快になれば宜いと心配していますが、何うも御様子が宜くねえだね」
病気に罹ったのはその人の弟で、君がせっかく訪ねて来てくれたが、本人はもうスッカリ
全快して官吏候補となり某地へ赴任したと語り、大笑いして二冊の日記を出した。