丁度今回大阪でも近作陶鉢の会を催し、展観することになりましたから、
具さにご覧を願いましてお心付きの点を披瀝して頂きたいと思うのであります。
彼には削つた柱があり、こつちは、柱を削る道
具さへも用意してゐない。
彼女は華奢な画の
具箱を小脇に、篤介と同じ研究所へ毎日せっせと通い出した。
こちらにないスコットの油画
具やカンヴァスも仕入れるつもりだった。
僕の姉の水絵の
具を行楽の子女の衣服だの草木の花だのになすってくれる。
舊記によると、佛像や佛
具を打砕いて、その丹がついたり、金銀の箔がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、薪の料に賣つてゐたと云ふ事である。
かう云ふ風采を
具へた男が、周囲から受ける待遇は、恐らく書くまでもないことであらう。
その内に姫君も何時の間にか、大人寂びた美しさを
具へ出した。
あんな絵
具さえあれば僕だって海の景色を本当に海に見えるように描いて見せるのになあと、自分の悪い絵
具を恨みながら考えました。