すると、膝も、腹も、胸も、恐らくは頃刻を
出ない内に、この酷薄な満潮の水に隠されてしまうのに相違あるまい。
能勢は、自分と同じ小学校を
出て、同じ中学校へはいった男である。
それに、烏江の亭長は、わざわざ迎えに
出て、江東へ舟で渡そうと云ったそうですな。
自然、飯の時のほかは外に
出てゐるといふ日が多くなつた。
それから松岡がこの間、珍しく学校へ
出て来て、西洋哲学史か何かの教室へはいつたが、何時まで待つても、先生は勿論学生も来る容子がない。
君はこの原稿の中に
出て来る大抵の人物を知つてゐるだらう。
結構と云や、先生、八犬伝は愈
出でて、愈奇なり、結構なお
出来でございますな。
結構と言や、先生、八犬伝はいよいよ
出でて、いよいよ奇なり、結構なお
出来でございますな。
どこもかしこも、炎天のほこりを浴びたこの町の辻で、わずかに一滴の湿りを点じたものがあるとすれば、それはこの蛇の切れ口から
出た、なまぐさい腐れ水ばかりであろう。