「凍」の例文

「凍」の書籍での例文

掬ひ出された石は、濡れるといふよりも凍つてゐるといふ方が適当である。

明別荘の黒い窓はさびしげに物音の絶えた、土の凍た庭を見出して居る。

破壊は破壊、建設は建設、修繕も亦、時に必要である！　国民は、うかうかしてゐると、雨漏りのために凍へ死にをしてしまふであらう。

彼の批評の眼は冷たく凍つてはゐない。

時鐘の取締りをうけて時刻はずれには決して鳴ることのない聖堂の鐘が、凍体のような一月二十一日払暁五時の空気に、嫋嫋とした振動を伝えたのである。

刻みつけしこの痕跡は深く、凍れる心は血に染みたり。

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