処はジル湖の大部を占める、榛の林に掩はれた、平な島の岸である、其傍には顔の赭い十七歳の少年が、蠅を追つて静な水の面をかすめる燕の群を見守りながら坐つてゐる。
あった
処でございますか? それは山科の駅路からは、四五町ほど隔たって居りましょう。
昨夜僕は梅田先生の
処から借りてきてから読みはじめたけれどおもしろうて止められない。
第一、あの旅行記によると、国中至る
処、黄金がみちみちてゐるやうであるが、どこを見廻しても、そんな景色はない。
トロツコは村外れの平地へ来ると、自然と某
処に止まつてしまふ。
絵画、陶器、唐皮、更緲、牙彫、鋳金等種々の異国関係史料、
処狭きまでに置き並べたるを見る。
父 それから虎はもう一度もとの
処へ帰つて来た上、又大岩へ飛びかかつたとさ。
長「おう、違えねえ、こりゃアどうも、すっかり忘れちまッた、カラどうも大御無沙汰になっちまって体裁が悪いんでね、こんな
処え来てしまったんで、誠にどうもツイ…」