墓原へ出たのは十二時過、それから、ああして、ああして、と此
処まで来た間のことを心に繰返して、大分の時間が経ったから。
とでも呼んでごらん遊ばせ、あなたはペンの手をあつちむきのまゝ肩の
処まで上げて、
然し嬉しいとか、悲しいとかの表情のない
処までは行つたと思ふ。
何
処までも、自分の邸内にとどめて可哀想な乞食音楽師を安楽に暮らさせ様と心掛けました。
玄関の東側には廊下があり、その廊下の欄干の外には、冬を知らない木賊の色が一面に庭を埋めてゐるが、客間の硝子戸を洩れる電灯の光も、今は其
処までは照らしてゐない。
主婦「あのお前のう、ちょいと鳥越の鳶頭の
処まで行ってくんな、用は行きさえすれば解る………私がそういったから来ましたといえば解るんだよ」