保吉は大佐よりも一足あとに薄暗い廊下を歩みながら、思わず「おや」と云う声を
出した。
この前君へ手紙を
出したのはダアジリンに住んでいた頃である。
同時にまた川から立昇る藻の※や水の※も、冷たく肌にまつわり
出した。
彼は髯から手を放すと、やや反り身になって、鼻の高い、眼光の鋭い顔を時々ちらりと眺めながら、勢いよく手真似をして、しゃべり
出した。
其処へ幸ひ戸口に下げた金線サイダアのポスタアの蔭から、小僧が一人首を
出した。
さうして自分たちは、ロオレンス先生の後から、ぞろぞろ教室の外の廊下へ溢れ
出した。
彼は医者と立ち話をしながら、もう一度彼の母を思ひ
出した。
或は又ウイリアム・モリスのやうに、ペエトロン杉風とも相談の上に、Typography に新意を
出したかも知れぬ。