小さい者の玩具としては、犬張子、木兎、達摩、鳩のたぐい、一々数え
切れません、いずれも張子でした。
——だってさ、お前さんのあの人だって、いつまでもリヨン訛じゃやり
切れまいさ。
みんな荒縄で幾重にも厳重に引っくくるのだから、地蔵さまも遣り
切れません。
いくら諸式の廉い時代でも一カ月に一分や一分二朱じゃあやり
切れません。
それを近頃のように個性個性と、訳も分らず手も上がらぬうちから勝手なことをやるような、やらせるような時勢が果していいとも言い
切れませぬ。
お留 二日も降りつゞいた上に、まだ積られてはまつたく遣
切れませんね。