沖田総司は、枕元の刀を掴み、夜具を
刎退け、病で衰弱しきっている体を立上らせ、縁へ出、雨戸を窃と開けて見た。
で、思わず茫然としていつまでも屏風越しに覗いているとポッカリと眼をお開きなされたがにわかに夜具を
刎ね上げたのでハテなと思うと声を掛けられた。
皆
刎ね上る
刎橋、いひ代へれば「板」で出来たもので、必要に応じてその板を紐の操作に依つてこつちから向うへと渡す。
年二十三で皆伝になる、まあまあよほど強い方さ」一式小一郎は唇を
刎ね、ニヤニヤ笑ったものである。
「ワッハッハッハッこりゃ面白い! 他人に
刎ねられるまでもない。
※と眞黄色な目を光らしたが、ギヤツと啼いて、ひたりと欄干を下へ
刎返る、と橋を傳つて礫の走つた宿の中へ隱れたのである。