それから飯の味付けは、上方式に米の中に昆布、砂糖などでいろいろ
加味しては江戸前にはならない、塩、酢、だけの味付けが本格である。
彼等はその例として結婚の条件に何等の恋愛をも
加味せず、しかも永く強力なる存在を維持し来つた国民を挙げてゐる。
多少の勇気も
加味されていたかも知れぬが、要するに一期の不覚と申すべきものであった。
かういふと、黒川能が無暗に立派に見えるが、私のいふのは能芸としてばかりでなく、演芸といふ方面を
加味してこの能を批評してゐる訣なのだ。
まづ大々名の家庭に、将軍家の生活気分を
加味した位の考へ方が、ほんとうだらうと思ふ。
田遊びに呪師系統の芸能が
加味し、更に、念仏系統のものが加はつて、田楽が出来たのであつた。
探偵小説だとて必ずしも科学を
加味する必要はないから、そういう方面に心掛ける作家が出てほしいと思う。
即ち、明日の文化は、倫理性、科学性、芸術性の三要素の渾然たる融合の上に、更にかくのごとき、正しい高い意味の政治性が
加味されねばならぬ。
下戸の知らぬ妙藥、されど普通の酒にはあらず、六分のウイスキーに四分のベルモツトを
加味したる一種特別の興奮劑也。