酒をのむにしても、一
升以上、煙草を喫えば、一日に刺戟の強い巻煙草の箱を三つ四つも明けるという風で、凡て、徹底的に嗜好物などにも耽れて行くという方でした。
一人がバスケットと、一人が一
升壜を下げて、月はなけれど敷板の霜に寒い影を映しながら、あちらへ行き、こちらへ戻り、で、小村さんが唇をちょっと曲げて、
それがすむと、どこから持って来たのか冷々と露の洩れている一
升壜の口を開いてコップに移した。
藤兵衛の嬶め、俺がいつか小豆一
升貸せいうて頼んだのに、貸せんというてはねつけやがったものな。
夫れ台所に於ける鼠の勢力の法外なる飯焚男が
升落しの計略も更に討滅しがたきを思へば、社会問題に耳傾くる人いかで此一町内百「ダース」の文学者を等閑にするを得べき。
浅蜊ッ貝を小一
升と、木葉のような鰈を三枚、それでずぶ濡れになっちゃあ魚屋も商売になりませんや。
自分が
升屋の老人から百円受取って机の抽斗に納ったのは忘れもせぬ十月二十五日。