僕は聖書を書卓の上に置いて、目の前にあった葉巻を一本
取上げた。
入学した第一週間目、用器画の時間に、僕は所在がなくて楽書して遊んでゐたら、先生が黙つてやつてきて楽書を
取上げた。
受話器をがちゃりとかけて、帆村はノートした紙片を
取上げた。
戸が今西の後にしまった後、陳は灰皿に葉巻を捨てて、机の上の封書を
取上げた。
その間に大井は俊助の読みかけた書物を
取上げて、好い加減に所々開けて見ながら、
そうしてから右の手で
取上げたフォークの尖で匙の酢を掻き混ぜる段になると、急に神経質な様子を見せた。
労働争議というがごとき、生々しい事実を
取上げて、東宝を訓戒せんとするがごときは、私の目的ではない。
「此奴は大きい」「いゝ匂ひ」自分たちは籠の中の蕈を
取上げて匂つたり、各※大きいのを搜した時の愉快さを話し合つたりした。