またこの秩父屋の奴凧は、
名優坂東三津五郎の似顔で有名なものだった。
名優レジャンヌ夫人の至芸は、女主人公サビイヌを不朽なものにした。
これは屡々所謂、旧時代の
名優なるものの陥る弊である。
その容姿について伝へるところは少いが、悲劇の女主人公として当代並ぶものなき
名優であつたらしい。
「最後の人」は映画の技術と、ヤニングといふ
名優型の役者に心を惹かれた。
名優が常にもつてゐるあの深い眼ざしが、彼女の特殊な才能を物語つてはゐるがどう見ても「小鳥」の柄ではない。
此の「ヴデット」の中に、なかなか
名優がゐるから仕方がない。
諸君に天分さへあれば、それからの修業次第で、啻に新日本の
名優たり得るのみならず、実に日本新劇の創始者たり得る余地が十分にある。
聞けば、日本当代の
名優菊五郎氏が総監督をされるとのこと、察するに、菊五郎氏の眼は——少くとも眼だけは——今、来るべき時代に向けられてゐるのではありますまいか。