荷風は生れながらにして生家の多少の
名誉と小金を持つてゐた人であつた。
が、まけるものか荒びは激しい、血を見なければ納まらないと、それを矜りとし
名誉として、由緒ある宝物になっている。
中立国の
名誉といふものについて、私はこれまであまり考へてみたことはない。
なぜなら、どんなに機微な問題でも、事、日本人全体の
名誉と幸不幸に関する限り、それに無関心でゐるといふことは今や許されないからである。
彼はこの
名誉と年金とをもって、元の大学生生活にかえろうと思っていた。
これは私が、私と私の妻との
名誉を賭して、書いたものでございますから。
なぜなら、幸福とか
名誉とかを思う者は人類のために働き、誠実に生きるということを忘れて、功利的に考え易いからです。
険を冒し奇を競ふ世の中には、利益と
名誉とを修むるの途甚だ多し、而して尤も利益あり、尤も成功ありと見ゆるものは人を害し人を傷ふ的の物品の製造なり。
名誉? 国が滅びてのち、
名誉という語に何の意味があるか。