が、紅い襷で、色白な娘が運んだ、煎茶と煙草盆を袖に控えて、さまで
嗜むともない、その、伊達に持った煙草入を手にした時、——
予が先考は、酒を
嗜みたれど剣菱を用いて、その薄色辛口というを常の飲料とせり。
が、紅い襷で、色白な娘が運んだ、煎茶と煙草盆を袖に控へて、然まで
嗜むともない、其の、伊達に持つた煙草入を手にした時、——
しかし、酒は興味のある人、無い人、
嗜む人、嫌な人もある。
墓場を発いて屍体を
嗜む変質者のような残忍なよろこびを俺は味わった。
墓場を発いて屍体を
嗜む変質者のやうな惨忍なよろこびを俺は味はつた。
蓋し吾人情性皆悩中一種の構造に繋る者にして其庶物の観に於けるや
嗜む所あり嗜まざる所有り。
侍中進んで曰く、獺や鯔魚を
嗜む、猫にまたゝびと承る。