私はまさしく樺太観光団の一員として、この
壮麗な高麗丸の甲板上にある。
私は最早や異境滞遊三年に近く、所謂偉大なもの、
壮麗なもの——つまり異常なものの見物には刺激されなくなっていた。
私共は将来私共ニッポン人の手で
壮麗無比な第十ジンフォニーを作りあげたいです。
蒼く霞んだ春の空と緑のしたたるような東山とを背負って名桜は小高いところに静かに落ちついて
壮麗な姿を見せている。
壮麗な建物の打ち続いた、美しい花魁の行き交うている、錦絵にあるような色街だったのです。
高踏派の
壮麗体を訳すに当りて、多く所謂七五調を基としたる詩形を用ゐ、象徴派の幽婉体を翻するに多少の変格を敢てしたるは、その各の原調に適合せしめむが為なり。
『大いなる事業』ちょう言葉の宮の
壮麗しき台を金色の霧の裡に描いて、かれはその古き城下を立ち出で、大阪京都をも見ないで直ちに東京へ乗り込んだ。