此地の温泉は今春以来かく大きなる旅館なども設けらるるようなりしにて、箱館と相関聯して今後とも盛衰すべき
好位置に在り。
伝吉の父は伝三と云い、「酒を
好み、博奕を
好み、喧嘩口論を
好」んだと云うから、まず一村の人々にはならずもの扱いをされていたらしい。
あたしは何だか去年よりもずっと
好さそうな気がしているの)音楽会はなし、講演会はなし、どこへ行って見るってところもない始末なのよ。
約束の会は明日だし、
好なものは晩に食べさせる、と従姉が言った。
内新
好が『一目土堤』に穿りし通仕込の御作者様方一連を云ふなれば、其職分の更に重くして且つ尊きは豈に夫の扇子で前額を鍛へる野幇間の比ならんや。
ただこの
好女の数の多い情人の一人として春宵のつれづれを慰めるために忍んで来た。
九月の晴れた日が、芝生と、お嬢様のお
好な赤い薔薇の花壇とに差してゐる。
平の
好風に子が三人ある、丁度その次男に生まれたから、平中と渾名を呼ばれたと云ふ、わたしの Don Juan の似顔である。
わしもお前さんさへ
好けりや、いつまでもこの家にゐる気だわね。