逸作は
好感から微笑してかの女と竹越との問答の済むのを待って、ゆっくり玄関口に立って居た。
ウカウカすれば隣人の目の玉もぬく機敏さが露骨で、むしろ
好感がもてるのである。
老若男女を問はず若干の好奇心や
好感の動いた場合にすることであるが、それとても無論軽い其場限りの悪戯で、その人々の印象を明日の日に残すことさへ稀であつた。
大学病院へ通つてゐましたか、ぐらゐの話を、人みしりする私でもしかけて見たくなつた程、
好感に充ちた無言の行であつた。
そして人々は、この髭男の感傷に対して、一様に真面目な
好感を抱く様になって来たんです。
学校の成績はあまりよくはなかつたが、誰にでも
好感をもたれ、餓鬼大将になる代りに、いつも賓客のやうな待遇を受けた。
——必ずしも俗にいふ美男美女である必要はなく、また、どんな相手にでも
好感をもたれるといふやうな種類のものではない。
こつちで金を出して呼び寄せた留学生だから、日本への
好感を十分に植ゑつけ、こつちの思ひどほりに教育して帰したいのは人情である。
私は伯林へ来るなり(私が伯林へはいったのは、その夏の始めでした)伯林の労働者に
好感を持ったのでした。