お初も
如才ない女ですから、うまく親分に取り入って、なんでも言う目が出るという贅沢ざんまいで、ずいぶん派手に暮らしていたそうです。
此の邸宅が現わす感じのように典型的の英国人であるガルスワーシーは一見気難しやのようで実は
如才ない苦労人だということがつき合って行くうちに判って来る。
が、沼南の応対は普通の社交家の上ッ滑りのした
如才なさと違って如何にも真率に打解けて対手を育服さした。
Y氏の
如才なき干渉がなかつたら、私はどこまで行つたらう。
重厚謹厳で一指も軽々しく動かさないという風がありながら、日常は至極平民的で
如才なく、新聞記者などにもあのくらい快く会ってくれる人は、ちょっとありますまい。
すると年老いた師匠が、鶯でないところが面白いんですよ、と言ったのは、必ずしも遊芸の師匠の
如才ないところから、そう云ったのでもあるまい。