残花が相者の下した或る判断を冷かすやうに薄笑ひながら否定して掛ると、相者は忽ち
威丈高に大喝して曰く、『それが証拠にはアナタの□□にホクロがある!』
彼らは天下の大勢を説き、順逆の名分を力説して、この際一日も早く朝
威に帰順するのが得策であるというのであった。
この兵力に加うるに当時赫々たる西郷の
威望があるのだから、天下の耳目を驚かせたのは当然である。
勝家を頼ったのも、尤であるし、勝家またこれを推して、自らの
威望を加えんと考えたのも当然であろう。
申※の如きは眼中に日本軍なく、暴慢で到る処で徒らに人を斬って
威を示す有様なので、地方官は大いに怖れてその待遇は大臣以上であったと云う。
私の後にある床の間には、花も活けてない青銅の瓶が一つ、
威かつくどっしりと据えてあった。
その説き難いところは、乃ち、藝術の
威嚴が生じて來る範圍である。
傍に一本、榎を植ゆ、年經る大樹鬱蒼と繁茂りて、晝も梟の
威を扶けて鴉に塒を貸さず、夜陰人靜まりて一陣の風枝を拂へば、愁然たる聲ありておうおうと唸くが如し。