たとえば天の御蔭・日の御蔭・すめら
みこと・すめみまなどいう語も、奈良朝あるいは、この近代の理会によって用いられている。
いざなみの
みこと・たまよりひめの還りいます国なるからの名と言ふのは、世々の語部の解釈で、誠は、かの本つ国に関する万人共通の憧れ心をこめた語なのであつた。
譬へば天の御蔭・日の御蔭、すめら
みこと・すめみまなど言ふ語も、奈良朝或は、此近代の理会によつて用ゐられてゐる。
はつくにしろす・すめら
みことの用語例に入る人が、ひと方に限らなかつたわけには、実はまだ此迄、明快な説明を聴かしてくれた人がない。
かうして、にゝぎの—
みことの天降りを唯一度あつた史実とした為に、高天原は、代々の実際生活とは交渉のない史上の聖地となつて行つた。
正確に言へば、宮廷において宣下せられ、或は侍臣の口によつて、諸方に伝達——
みこともつこと——せられる詞章が、のりとであつた。
帚木の巻のはじめに「光源氏、名の
みこと/″\しう言ひけたれたまふ。