然し、
家柄への同情といつても本人に貫禄がなければ仕方がないので、織田信雄が信長の子供だと云つても実力がなければ仕方がない。
その門地を倒し、そのお
家柄を破壊して、四民平等の天下を創み出そうと豪語した旧権打倒御新政謳歌の志士が、真っ先に先ずおどろくべき憤慨を発したのである。
徳川公、松平伯を初め旧幕臣の方々にならんで頂き、流儀の清水八郎が旗本の
家柄なのでお奏者番を勤め、東照宮の神官諸氏が儀式を執行つてくれる。
その祖先は小早川隆景の家来で、主人と共に朝鮮にも出征して、かの碧蹄館の戦いに明の李如松の大軍を撃ち破った武功の
家柄であると伝えられている。
庄屋の
家柄の左東左平は、前から時計屋敷のことを心の中にきざみつけていた。
俊三郎なんかも、
家柄のために、なんぼ苦労しているだか。
元々武芸の
家柄である上に、生まれ付き弓矢の名人で、その上和歌の道にも心得があって、礼儀作法のいやしくない、いわば文武の達人という評判の高い人だったのです。
水に突き出た高島城、四万石の小大名ながら、諏訪家は仲々の
家柄であった。
だが彼女の
家柄にたいする矜持はとうとう彼女に彼をすてさせて、かなり有名な銀行家で外交官であるルネル氏という男と結婚することを決心させたのであった。
学界にでは
家柄とか情実とかいうものの力によることがない、腕一本でやれるということが明かになると思う。