事の原由を
尋ぬるに、旗野の先住に、何某とかや謂ひし武士のありけるが、過まてることありて改易となり、邸を追はれて国境よりぞ放たれし。
崖はそもそも波というものの世を打ちはじめた昔から、がッきと鉄の楯を支いて、幾億
尋とも限り知られぬ、潮の陣を防ぎ止めて、崩れかかる雪のごとく鎬を削る頼母しさ。
「
尋ネ人……サワ蟹ノ棲メル川沿イニ庭アリテ紫ノ立葵咲ク。
何時ぞや御一しよに帝劇を見物した晩、御姉様は私に俊さんは好きかと御
尋きになりました。
妙だと思つて、外へ出て小使に
尋いて見たら、休日だつたと云ふ話をした。
老人の
尋ね方が急でしたから、杜子春はさすがに眼を伏せて、思はず正直な答をしました。
そこで何処へ行くのだと
尋いて見たら、白墨を食ひ欠きに行くのですと云ふのだ。
友だち
尋く方も、
尋かれる方も、あんまり難有い事ぢやないからね。
玉しきの都の中にむねをならべいらかをあらそへる、たかきいやしき人のすまひは、代々を經て盡きせぬものなれど、これをまことかと
尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。