かう云ふ調べの上の妙は大正
びとは畢に元禄
びとに若かない。
尚考へて見ると、仄かながら水の神信仰の古い姿が、生きてこの島
びとの上にはたらいて居るのを覚つた。
その顳※の上や、両眼の下や、両頬の窪みには、濃い紫の死
びと色があらわれていた。
ひと
びとが宵の寝苦しい暑さをそのまま、夢に結んでいるときに、私はひんやりした風を肌に感じている。
購買力を誇張しないだけでも、町
びとの暮しが何となくしっとりした素朴を保って行くことが出来るのであろう。
これが、津輕
びとの性格の裏打ちになつてゐるやうな氣がする。